病院のご案内

薬剤部

理念

薬剤師は医薬品の適正使用のために中心的な役割を担います。

  • 適正な薬物療法のために、医師をはじめとする他職種に最適な医薬品情報を提供します。
  • 薬物相互作用、副作用の防止にあらゆる知識と技術を提供します。
  • 医薬品に関する最終責任者としての自覚を持ち行動します。

業務内容

現在、外来処方の約97%が院外処方ですが、患者さんが入院後に手術や検査をされる際には事前に関連薬調査を行い支援を行っています。
病棟毎に専任薬剤師1名を配置し、入院中全ての薬に関わり、医師や看護師等の病棟スタッフとともに有効で安全な薬物療法が行えるように心掛けています。
また、院内での疼痛緩和、栄養サポート、感染対策、認知症サポート、糖尿病などのチーム医療に積極的に参画しており、薬剤師の専門性を発揮しています。
さらに、がん治療においては、安全キャビネットを用いて抗がん剤の無菌調製を行っており、患者さんの安全が担保出来るように心掛けています。
これからも、薬剤の適正使用に向けて積極的に係わって行きたいと考えています。
また、当院は薬学実務実習受入施設にもなっており、後進の育成も積極的に行っています。

外来調剤

当院では2001年より、ほぼ全面的に院外処方となっています。
薬局は自由に選べます。あなたの好きな薬局を「かかりつけ薬局」にしましょう 。
医師から処方箋(しょほうせん)をもらったら、あなたのお住まいや勤務先の近くなど、ご都合の良い保険薬局に処方箋をファックスするか(病院1階のロビーに「ファックスコーナー」を設置しています)または直接持っていき、調剤してもらいましょう。院外処方はあなたが自由に選んだ薬局で調剤してもらうことができます。

院外処方箋 Q&A
Q1 院外処方箋は、どこの薬局でも受け付けてくれますか?

「保険調剤」や「院外処方せん受付」などの表示のある薬局であれば、全国どこでも受け付けてくれます。新居浜市と近隣の市町村でお薬を作ってくれる薬局の一覧表を「ファックスコーナー」に置いておりますのでご参考にしてください。

Q2 病院でもらっていた時と同じ薬がもらえるのですか?

ご安心ください。病院と同じ薬がもらえます。保険薬局の薬剤師が処方せん通り責任をもって作ってくれます。

Q3 薬だけ必要な時、直接保険薬局へ行けばもらえますか?

その都度、医師からの処方箋がないとお薬は作れません。毎回、病院で院外処方せんを発行してもらってから保険薬局へ行ってください。

Q4 処方箋はいつまで有効ですか?

処方箋の有効期限は、交付日を含めて4日間です。(土日など休みの日も含まれます。特に事情がある場合にはこの限りではございませんので主治医にご相談ください)

Q5 院外処方箋の利点は何ですか?

かかりつけ薬局をつくることができることです。かかりつけ薬局では、患者さん一人一人の記録を残して、副作用の防止に役立てたり、複数の医療機関や診療科からの処方せんに同じようなお薬が処方されていないか、飲み合わせの悪いものはないか等のチェックをし、薬についての総合的な管理をしますので、患者さんは安心してお薬を服用することができます。

入院調剤

入院患者さんのお薬を調剤しています。「正確な調剤」はもとより、「薬の飲み合わせ」にも注意を払っています。また、その人の体格や腎臓・肝臓の働きにあったお薬の量であるか、飲みやすい形になっているか、なども確認しています。

薬剤情報管理

お薬は効果、使い方、副作用、使用上の注意などの情報があって、はじめて有効かつ安全に使用することができます。薬剤部では、常に最新の情報を集め、必要な情報を適宜、医師や看護師などへ提供しています。

薬物血中濃度測定

お薬には、お酒と同じように効果や副作用に個人差があります。お薬が体に入ると、血液の流れに乗って運ばれ、必要なところでお薬の効果を発揮します。そこで、血液中のお薬の濃さを測定することによって、お薬の量や使う間隔を調節するのに役立てています。薬剤師はこれらの情報をもとに、医師へより良い治療計画を提案しています。

薬剤管理指導業務(入院患者さんへのお薬の説明)

全ての病棟で薬剤管理指導業務を行っています。さまざまなお薬が開発され、薬物療法がますます複雑になる中で、専門知識を活かして医師や看護師と話し合い、より良いお薬の治療を提供できるよう努めています。ベッドサイドでは患者さんへのお薬の説明などを行っています。

抗がん剤調製業務

入院患者を中心に抗がん剤治療が計画どおり行われる様に、投与量、間隔、検査値等も含めて総合的に確認して、抗がん剤を安全キャビネットと呼ばれる専用の設備の中で、安全に調製を行っています。

外来化学療法治療患者への指導業務

治療を受けながら働いている患者のため、外来におけるがん化学療法を行っている患者に対しても薬学的視点より、治療状況について定期的な介入を行っています。また、地域密着型病院として保険薬局と薬剤部で連携をとり、患者支援に取組んでいます。

薬学生への病院実務実習

実習報告風景

当院薬剤部では、未来の医療の一端を担う薬剤師を育成するために、薬学部実習生の積極的な受け入れを行なっております。
部内では生涯研修認定、実務実習指導認定などを習得、教育体制を整えており、 スタッフ一同後進の育成に力を注いでいます。
県外の実習生の皆さんもふるさと実習制度を利用して当院で実習してみませんか。
また、見学の希望も随時受け付けております。希望者は総務課までご連絡ください。

実習生受入枠 受入実績数
2期3期4期
2020年度2名2名0名徳島文理大:1名
2021年度2名2名0名松山大:1名
2022年度3名3名0名福山大:1名
2023年度3名3名0名松山大:1名
2024年度2名2名2名
ふーちゃんレポート
ゆうたのここがポイント

当院採用レジメン公開

当院では、他の医療機関や保険薬局からのレジメンに関する照会や患者さんの状況に関する相談や情報提供に応じる体制を整えております。何かご不明な点がございましたらご連絡ください。
なお、時間帯によっては担当者が対応できず、お待ちいただいたり、改めてご連絡させていただく場合がありますがご了承ください。
TEL:0897-33-6191(代表)

がん化学療法レジメン一覧

保険薬局の方へ

外来がん化学療法では、病院での注射抗がん剤の投与と内服抗がん剤の併用や注射抗がん剤に対する制吐剤の投与等(支持療法)幅広い投薬が行われています。
こうした外来での抗がん剤治療の効果を十分に、さらに安全に行うためには地域の保険薬局薬剤師との連携が必要不可欠です。
当院では、連携を円滑に行うために以下の様式で愛媛県統一がんトレーシングレポート(服薬情報提供書)を採用しております。
保険薬局で得た情報を処方医や病院薬剤師間で共有し、今後の診療に活かすために是非ご活用ください。
情報提供いただいたトレーシングレポートは、電子カルテにスキャンし医師、病院薬剤師間で情報共有を図ります。
なお、トレーシンングレポートの入力には手順書を準備しておりますので、手順書に沿って入力をお願いいたします。

※ 愛媛県統一がんトレーシングレポート(服薬情報提供書)は愛媛県病院薬剤師会・愛媛県薬剤師会共同で作成された様式です。同様式は愛媛県薬剤師会のサイボウズからも入手可能となっております。

抗がん剤以外の薬剤については、以下のトレーシングレポートをご活用ください。

チーム医療活動

  • 栄養サポートチーム(NST)
  • 院内感染対策
  • 緩和ケアチーム
  • 糖尿病サポートチーム
  • 認知症・せん妄ケアチーム

チーム医療活動のご紹介

生涯研修、実習指導、専門・認定

日病薬病院薬学認定薬剤師(日本病院薬剤師会)
3名
日本薬剤師研修センター認定薬剤師(日本薬剤師研修センター)
1名
認定実務実習指導薬剤師(薬学教育協議会)
4名
日本病院薬剤師認定指導薬剤師(日本病院薬剤師会)
3名
感染制御専門薬剤師(日本病院薬剤師会)
1名
感染制御認定薬剤師(日本病院薬剤師会)
1名
医療薬学専門薬剤師(日本医療薬学会)
2名
外来がん治療専門薬剤師(日本臨床腫瘍薬学会)
1名
日本緩和薬物療法認定薬剤師(日本緩和医療薬学会)
2名
認定NST専門療法士(日本臨床栄養代謝学会)
1名
周術期管理チーム薬剤師(日本麻酔科学会)
1名

薬剤部からのメッセージ

薬剤部長からのメッセージ

愛媛労災病院は、全国32施設からなる労災病院に属しています。
そのため、薬剤部間の交流があり、全国で薬剤師が求められる標準的な業務を行っています。興味を持った方は、施設見学を随時受け付けておりますので、就職活動、実務実習先として、一度見学に来てください。

令和2年4月入職(薬剤師歴4年)

先輩方から様々なことを教わりながら、日々の業務に励んでいます。
専門分野の知識習得も目指しやすい環境で、私もNSTのラウンドや糖尿病教室に参加しながら資格取得を目指しています。
診療科も多く様々な疾患・薬剤に触れることができ、着実にステップアップできる環境だと思います。

令和4年4月入職(薬剤師歴4年)

各専門・認定や資格取得されている先輩の先生方と一緒に働くことができる環境という点が多く、どの先輩方も優しく話しかけやすさもあり、業務内で発生する不明点なども先輩方とも相談しながら、多角的な視点より情報・知識を得ることが出来る職場です。
また、各個人に役割が与えられ、主体性を持って取り組むことが出来る場面も多く、より自分が成長していくことが出来る環境だと思います。